冬はスキー場、夏はラベンダーパークとして営業している群馬県沼田市のたんばらスキーパークですが、星空の撮影にも絶好のスポットです。
ベストな撮影時期
D5300で星空撮影
今回はエントリーモデルのD5300を使い、理科の教科書に出てくるような星空のグルグルを撮影してみました。レンズはトキナーのAT-X 116 PRO DXⅡという11-16mmの広角ズームレンズを用いました。このレンズ、解放F値が2.8と明るく、DXフォーマット専用のレンズということでさほど高くもなく、一本持っていると、いろいろなことに使えるので、DXフォーマットのカメラで星などを撮影される予定のある方は、買っておいていいレンズかと思います。使うのは11mmの広角端のほうを使います。ほかのメーカーのカメラについてはよくわかりませんが、ニコンのデジタルイチガンですと、おそらくすべてのカメラにインターバルタイマーという機能がついています。この機能を用い、星のグルグルを撮影します。
インターバルタイマーとは
インターバルタイマーとはざっくりいうと、何秒間隔で何枚シャッターを切るかという設定ができる機能です。星に限らず、夜景の撮影のときとかにも使う設定なので、撮影のスタイルとして、覚えてしまいましょう。そもそもナゼ、インターバルタイマーを使って撮影するのかというと、通常星空や夜景を撮影する場合、露出の時間がどうしても長くなります。星の光は淡く、短いシャッタースピードですと、写真に写すことができません。とはいえ、30分も1時間もシャッターを開けっ放しというのだと、白飛びが気になってきます。フィルムカメラの時代は一発勝負の撮影だったのですが、カメラもデジタル化されて、撮れた写真をその場で確認ができるため、ピントが合焦しているか、キチンと写っているかなど、撮影直後に確認することができ、OKであれば、その設定で、たとえばシャッター速度30秒で連続100枚撮影するとかして、これをつなぎ合わせることにより、星の軌跡やクルマの光跡を作り上げるという手法を撮ることで、白飛びを怖がらずにキレイな光跡を作り上げることができます。最新のカメラですと、高いISO感度を設定できるため、ISO感度を51200とかに上げて撮影すれば、写らないことはないと思うのですが、ノイズが心配になってきます。ちなみにD5300の常用ISO感度は12800までです。
星空撮影の設定方法


ピント合わせにはご注意を
星空の撮影でイチバン難しいのがピント合わせです。ファインダーをのぞいてもほぼ、視認することはできません。ということで、まずファーストステップとして、ピントリングを無限遠のところにキチンと合わせましょう。これで撮影してみて、撮れた写真を再生し、拡大鏡を使って大きくして、点になって撮れていたらOKです。ぼやけていたら、ピントリングを少しずつ動かして撮影し、ライブビューにして再度確認してみてください。少し時間がかかりますが、点になるポイントがあるはずです。点になるポイントが見つかったら、そこでもう一枚撮ってみて、拡大鏡を使って再生し、キレイに写っているかどうかを確認します。この作業がけっこう大変だったりします。ホントはファインダーをのぞいて、もしくはライブビューで大きな星をとらえられると、ピント合わせが非常にラクなのですが、ファーストステップでやった、無限遠のところにキチンと合わせるというのも実は難しくて、ピントリングを回していると、無限遠を通り越して、さらに先に行ってしまいます。明るい時間帯に現場に到着できるのであれば、あらかじめピントを合わせておくといいと思いますが、暗くなってから時間帯に現場に入る場合は、ほかの撮影者の迷惑にならないように、赤灯のつくヘッドライトなどでカメラを照らすようにしましょう。赤灯のつくヘッドライトは夜景の撮影のときにも使えますので、一個くらい持っていてもジャマにならないと思います。
インターバルタイマーの設定方法
インターバルタイマーは撮影メニューから呼び出します。D5300のメニューボタンを押して、インターバルタイマー撮影を選択します。開始トリガーで十字ボタンの右ボタンを押し、撮影間隔を設定します。
考え方としては、シャッターから次のシャッターまでの間隔を設定するので、たとえばシャッタースピードが30秒であれば、ここは30秒プラスアルファで考えます。私はこのインターバルを3秒、つまり、このケースですと33秒くらいにして撮影することが多いでしょうか?
やったことがないのでわかりませんが、2秒、つまり32秒であればたぶん大丈夫かと思います。1秒、すなわち31秒だと、もしかするとシャッターが切れないかもしれません。安心を担保するために私はちょっと長めにインターバルを撮っています。さらに十字ボタンの右を押して、撮影回数を決めます。
シャッタースピードが30秒の場合、インターバルも含めると、約1時間かかります。真夏の夜でも、標高の高いところではかなり寒くなりますので、しっかりと防寒するのと、寒いという心づもりを持って撮影に挑みましょう。撮影枚数を決めたら、十字キーの右ボタンでさらに進み、開始という表示が出てくるので、ここで開始をすると、インターバルタイマーが動きます。インターバルタイマーがはじまると、終わるまでなにもできません。ピントが気になったり、構図が気になったりと、撮影を中断するには、電源をオフにするしかありませんので、このあたりは撮影を開始する前に最終確認をしましょう。あと、記録方法ですが、JPEGとRAWの両方で残したほうが、のちのち加工したりするときにも便利ですので、32GBくらいのSDカードをご用意なさると十分に撮影できるかと思います。
比較明合成する
うまく撮れると、こんな写真が100枚撮れているはずです。
これを比較明合成するのですが、Macユーザーの私はStarStaXというフリーのアプリを使います。使い方はカンタンで、撮影した100枚のJPEGファイルをStarStaXに放り込むだけ。あとはアプリが勝手に比較明合成してくれます。AdobeのPhotoshopを使う方法もありますが、100枚のファイルをひとつずつ比較明合成していくとかなり心が折れます。Windowsについては調べていませんが、なにか専用のアプリがあるのだと思いますので、探してみてください。
まとめ