東京は新型コロナウイルス感染症の影響で、STAY HOME。外出自粛を都から要請されているため、なかなか外で撮影というのも気が引け、しばらく撮影に行けていません。そんなわけで、室内での撮影をしてみることにしました。商品撮影などのいわゆるブツ撮りに今回は挑戦してみます。
日中の窓辺がベスト
ブツ撮りをするには日の出ている時間帯に窓辺で撮影するのが、撮影方法としては最善です。白のレースのカーテンだけ閉めて、なにかで台になるものを造作し、被写体を置いて撮影すると、太陽光がとてもいい光をくれるので、小道具もさほど必要にはならず、わりとカンタンに撮影をすることができます。光の差し方によっては逆光になったりするので、そういった場合は、逆光が避けられる立ち位置を探して撮影します。この場合でも撮影すると暗く写ってしまったりすることがあるので、プラスに露出補正をしたり、被写体をはさんで反対側に白のレフ板を置いて、光を反射させてあげたりするといいかんじに写ったりします。
日中に撮影できない場合
日中に撮影できないという方もたくさんいらっしゃると思います。そういった場合には、ストロボや照明を駆使して日中の光に近い状態を作る必要があるのですが、この光の当て方、カメラではライティングといいますが、コレがわりと難しかったりして、ブツ撮りを難しくする要因となっています。どのようにストロボを使うといいかとか、どの角度でスタンド照明を何灯置くといいのかとか、被写体に光を当てるアイディアはいろいろとあり、このあたりはちょっと経験知的なところもあったりするので、一概にこうというのはいえないのですが、撮影して見直してという作業をつづけていくと、なんとなくいいかんじというのが見えてくると思いますので、みなさまもちょっとやってみてください。ライティングに必要な道具は持ってないよという方は、とりあえず、クリップオンストロボは持っていたほうがラクに撮影ができるようになるということと、日暮里の繊維街にでも行って、1メートル100円くらいの生地を何色か買ってきて、被写体の背景にするだけでも写り方がだいぶ変わってくるかと思いますので、お近くにお立ち寄りの際は、足を運んでみてはいかがでしょうか。ライティングもけっこうハマるところではありますので、買いすぎないように、ご注意ください。
撮影の考え方
なにを撮るのか?焦点距離の問題もあろうとは思いますが、私はニコンでいうところのマイクロレンズ、つまり、最大等倍で撮影できるマクロレンズを使って撮影するのがいいと思っています。私はニコンがいうところのDXフォーマット、つまり、APS-C専用のマクロレンズしか持っていないので、今回はそのレンズを使って撮影しました。ボディはニコンのD5300を使いました。AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gは最短撮影距離が16.3cmと、かなり近くまで寄ることのできるレンズですが、手ブレ補正機構がないため、私自身が震えることにより大きなブレを作ってしまう可能性のあるレンズでもあるので、キホン三脚に据えて撮影しています。ゴリラポットとかでもいいのですが、できれば、もう少しキチンとしたミニ三脚があるといいと思います。私はベルボンのULTRA553miniという小さな三脚を持っているので、いつもこの三脚を使っています。難点をいうと、この三脚に付随の雲台がカメラの三脚穴に直ざしするタイプの雲台で、うまく入らないことがあり、ちょっとイライラすることがあります。雲台はコインを使わずに取り付け取り外しのできるプレート式の雲台がいいと思いますので、そのうち雲台だけ交換したいと思います。クリップオンストロボは直接被写体に当てるより、天井や壁にバウンスさせて使ったほうがいいと思います。シャッターはレリーズを使ったほうがいいですね。物理ボタンを触るとブレの原因となるので、レリーズを使うか、セルフタイマーを使うかのいずれかの選択にしなろうと思います。
実際に撮ってみる
今回はフィギュアを撮ってみることにしました。撮影するにあたり、衣装ケースの上に重しとなる箱を置き、日暮里の繊維街で購入してきた100円の白い布をかけて撮影舞台を作成しました。カメラを被写体に近づけて、ファインダーを覗きながらピントをみていきます。上述のとおり、ニコンの40マイクロは最短撮影距離が16.3cmということで、被写体にかなり近づくことができます。ちなみにですが、被写体が16.3cmより内側に入ってくるとどうなるかといえば、ピントを合わせることができません。いわゆるピンボケの状態となります。ボケをうまく使った撮影もできますが、ブツ撮りですので、最低限被写体のなにかにはピントを合わせる必要がありますので、距離感をみながら、うまくピントを合わせてください。ちなみにですが、ブツ撮りをはじめると、トミカなどのミニチュアやフィギュア、プラモデルなどに加え、小道具になりそうなガチャガチャのアイテムなどがとてもいいアクセントになったりするようになります。けっこうお金がかかったりしますので、ハマりすぎないようにご注意ください。
まとめ
ブツ撮りについては、いろいろなアイディアがあり、個別の撮影については別途記事にしたいと思いますが、商品紹介をされる方だけでなく、カフェランチとかそういったものも撮影の対象となってくると思います。屋外での撮影では太陽光がとてもいい光をくれるので、非常に撮影しやすくなってきますが、場合によっては、被写体が影を落としたりすることもあるので、そんなときはレフ板を使ったりする必要も出てきたりします。カフェで許可も得ずにそんな撮影をすると、カフェの方に怒られるだけでなく、ほかのお客様にも迷惑をかけることになりますので、撮影に際しては十分な配慮をお願いします。巣ごもり状態でなかなか撮影に出られて以下と思いますが、そういったときには室内で撮影のできるブツ撮りもぜひチャレンジしてみてください。ステキな写真が撮れますよ。