ニコンD850・D7200 冬の美ヶ原高原での撮影

美ヶ原高原

王ヶ頭ホテルは長野県の美ヶ原にある山の上の一軒宿です。標高は2034mで最寄り駅である松本駅が標高600mほどということで、松本駅から1400mほどの標高差があり、気温もかなり違ってきます。
 
 

王ヶ頭ホテルへのアクセス

王ヶ頭ホテルは一般車両の入れないところにあるため、アクセスは松本駅前よりホテルのバスを利用します。松本駅前より1時間15分ほどで1400mを登っていきます。道中、天候が良ければ、北アルプスの山々を見ることができ、標高差2500mほどの眺望を楽しむことができます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

あずさで行く王ヶ頭ホテル

私は午前7時新宿発のスーパーあずさに乗り、松本に到着したのが9時40分くらい。ホテルのバスが11時45分に松本駅を出発するので、駅前のマクドナルドで一休みし、ホテルのバスに乗り込みました。年末ということもあり、バスは満席の状況でしたので、ホテルもおそらくかなり混んでいるんだろうなーということは察しがつきました。ちなみにですが、今回は小さなスーツケースにバラで三脚を2本。エンデュランスバックパックにD7200のボディと、レンズを6本くらいとストロボやヘッドライトやレリーズ、THETAなどを入れていきました。そして首からはD850を下げてということで、かなり大荷物な移動となりましたが、大きなスーツケースに三脚を入れてでもよかったかなと思いました。ホテルの方はスーツケースをかなり丁寧に重ねて積み込んでいただいていましたので、次回お世話になるときは、そのようにしてみたいと思います。
 
 
 
 

王ヶ頭ホテルでのアクティビティー

ホテルでは時間時間で、いくつものツアーが開催されて、ホテル周辺の撮影スポットへ連れて行ってもらえます。私が訪れたタイミングでは、雪の量がさほど多くなく、雪上車に乗ることができませんでしたが、それでも、ホテル周辺でいま見えている山々の説明をしていただき、宿泊者にもかなり手厚いフォローをしていただいているようにかんじました。
 
 
雪上車 王ヶ頭
 
 
王ヶ鼻
 
 
 
王ヶ頭ホテルからは南に富士山を西に北アルプスの山々を望むことができ、360度の眺望は素晴らしいものです。山の天気ですので、割とコロコロと変わります。夕焼けのタイミングでは、星空は望めないと思っていたのですが、夕食後表へ出てみると、素晴らしい星空でした。
 
 
 
 

星空をガチ撮り

今回はガチ撮りの覚悟で撮影に挑みました。足元から首元、指先までキチンと防寒しましたが、陽が出ていても寒いのに、陽が沈むとかなり堪えます。今回はニコンのD850とD7200で撮影に挑みましたが、夜の撮影では、D850の性能に驚かされました。星を撮る場合、ふだんですと、ISO3200、SS30秒、F値解放で撮影しますが、同じ設定でD850で撮影すると、明るすぎる状況でしたので、ISO1600、SS15秒で撮り直しました。失敗だったのはエンデュランスには入れていたヘッドライトを星空撮影の時に持ち忘れ、ピントを探すのに一苦労といいますか、失敗したことですね。ヘッドライトがあれば、無限遠にピントを合わせ、とりあえず撮るということもできたのですが、お部屋にライトを忘れてしまったため、ライブビューと拡大鏡でピントを確認しながらやってみたのですが、D850については、失敗でした。
 
 
 
 
この日は月の出が深夜をまたいだ0時過ぎ。シーイングもそこそこよく、南の空にはオリオン座がキレイに輝いていました。先にも述べましたが、D850での撮影はピント調節の失敗に端緒したピンボケ写真。とてもお恥ずかしい限りですので今回はご覧に入れるのは控えさせていただきます。D850にはシグマのArtラインから出ている14mmのF1.8を用い、D7200にはトキナーのAT-X116PRO DXⅡをつけ、撮影しました。星の見え方は素晴らしいものがありましたが、風も冷たく非常に寒い。ホテルの温度計はマイナス12度ほどでしたが、体感的にはマイナス20度くらいにかんじました。
 
 
 
美ヶ原高原 星空
 
 
 
先ほども申しあげたとおり、この日は月の出が深夜ということもあり、食事をしてお部屋でゆっくりしていたところ、お部屋の窓から星が見えることを発見し、カメラ2台に三脚2本をもって撮影に行きました。ホテルでは午後9時くらいから星空ツアーというのも開催していましたが、この日に関してはバスでどこかへ連れてってもらえるというものではありませんでしたので、ツアーには参加せず、寒さに耐えながら撮影を続けました。
 
 
 
美ヶ原高原 星空
 
 
周囲には撮影の支障になるような光害はなく、ヘッドライトが手元にないことと、寒さ以外には申し分のない状況です。一点気になったのが、アルミの雲台が非常に冷たくなることと、レンズの鏡筒がかなり冷たくなり、レンズが曇ってきてしまうことでした。対策グッズとして防寒ヒーターを用意しましたが、長さにπをかけ忘れ、シグマのレンズには短すぎて取り付けることができなかったことです。あと、ヒーターを巻き付けるときにピントリングに触れてしまうことがあり、パーマセルテープを持てばよかったかなーというのが、撮影後の反省点です。
 
蛇足ですが、カメラもレンズも三脚も、いったん撮影に出るとすべて凍ります。アルミ製の三脚はとても冷たくなりますので、こういった極所での撮影にはカーボンファイバー製の三脚があったほうがいいように思います。素手でアルミ製の三脚を触ったら手にくっついてしまいました。凍傷になる可能性もありますので、できればグローブをしたまま撮影できるといいと思います。レンズの曇り止めにはレンズヒーターを使うこともおススメしますが、やはり、外気温にならせるというのが一番大切な分ですので、ちょっと寒いですが、30分ほど放置してから撮影を開始するといいかと思います。
 
 
 
 
王ヶ頭ホテルを調べると美しの塔と星空をセットで撮影している方の写真を多く見受けます。ホテルからは数百メートル歩いたところにある美しの塔ですが、夜道が暗く、積雪もしていることから、今回は美しの塔まで歩くのをやめましたが、やはり印象的な写真を撮るにはシンボルがあるといいなーともかんじています。
 
 

まとめ

星空はもちろんのこと、雲海でも有名なこのホテル。こんどは天の川銀河が大きく現れる夏場に行ってみたいなーと思いました。残雪の残る箇所もあるかと思いますが、新緑の季節に天の川というのはとても魅力的。野生動物も多く現れるということですので、そういったものを被写体にした撮影もやってみたいなーと思いました。時間を見て再度お世話になりたいホテルです。
 
 

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