意図してシャッタースピードを落として撮影したいときに欠かせないのがNDフィルターです。
意図してシャッタースピードを落としたいときとは、川の流れをなめらかにして撮りたいときや、滝の流れを絹糸のように撮りたいとき、シャッタースピードを落とすことにより、ひとやクルマなど動くものを消したいときなど、いろいろなシチュエーションがありますね。
そんなときに使えるのがNDフィルターです。
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NDフィルターとは
NDフィルターとは減光フィルターのことをいいます。ケンコーのホームページによれば、ND2〜16の比較的薄い濃度のNDフィルターとND32以上の高濃度フィルターに分類することができるそうで、NDのあとにつづく数字は光をどれだけ減らせるかを示しているそうです。たとえばND16なら、センサーに届く光の量を1/16に減らすことができるそうです。
私が所有しているNDフィルターはφ52mmのND16とφ82mmのND64。このふたつでどれくらい暗さが違うのか、ちょっと見てみました。
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小さいほうがND16、大きいほうがND64。角度が違うのでちょっとわかりにくいかもしれませんが、ND16のほうはうしろが透けて見えますが、ND64のほうはうしろが透けて見えません。
ちょっとざっくりですが、同じくらい距離を離して、どれくらい暗さが違うのか比較してみました。
ND16↓↓↓
ND64↓↓↓
暗さの違いをおわかりいただけるでしょうか?ND64のほうが濃いというか暗いというか、つまり、この暗いぶん、シャッタースピードを遅くすることができるということになります。
実際に使ってみた
華厳滝を手持ちで撮影するとこんなかんじになります。
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この写真はニコンのD850を使い、絞り優先オートで撮影した華厳滝ですが、シャッタースピードが速すぎて、滝の流れが絹糸のようにはならず、まとまって落ちているようなかんじに見えます。なお、D850はダイナミックレンジが広いので、シャッタースピードが遅くなっても、白飛び、黒つぶれが少なく撮影することができます。
そこで、ND64を使い、撮ったのがこれ↓↓↓
こちらはマニュアルモード、マニュアルフォーカス、手ブレ補正オフで撮影しました。F11、ISO64とし、シャッタースピードは露出計を見ながらプラスマイナスゼロを目安に決めましたが、10秒くらいだったように記憶しています。
NDフィルターの特徴として、発色に影響を与えることなく、光量だけ減らすことができます。撮影場所が違うとはいえ、上下の写真を比較していただくとおわかりになるかと思いますが、暗さ自体に変化はありません。
効果を比較してみた
上高地の河童橋から明神池に向かう道すがら、小さな川のせせらぎがありました。F13でシャッタースピードを1秒とし、撮り比べてみました。
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HDR撮影していないので、陽射しが強いとシャッタースピード1秒でも川の流れは白く飛んでしまいますが、ND16をつけることで、川の流れを絹糸のように写すことができました。もうちょっといい設定を探したいところだったのですが、このときは、帰り時間もあり、ゆっくりとは撮影ができませんでしたので、こんど、別に機会を設け撮り比べをしてみたいともいます。
上高地へは高速バスが便利です。そのときの記事はこちら↓↓↓
このように、NDフィルターを使うことにより、色味は変えずに減光させることができます。ケラレの心配もありますが、重ねづけすることにより、その効果を相乗させることもできます。たとえばND8を2枚重ねることでND64と同じ効果を得ることができますので、何種類かのNDフィルターを持っているとおもしろいかもしれません。
みなさまもぜひ、NDフィルターを使って、お好みのシャッタースピードを見つけてみてはいかがでしょうか?
適正のシャッタースピードの算出方法がケンコーのホームページにあったので、ご参考までにリンクもご覧ください。
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