永代橋は隅田川に架かる橋で、夜になると佃島に建つ高層マンション群がよく見えます。そんな永代橋で船が作る光跡を長時間露光で撮影してみました。
永代橋へのアクセス
永代橋は東京メトロ茅場町駅と門前仲町駅のちょうど中間くらいに位置し、それぞれの駅から徒歩10分くらいの距離のところにあります。私は、大手町の駅で東西線に乗り、茅場町で降りて、そこから歩いて行きました。
永代橋から上流側を見ると、東京スカイツリーも見ることができますが、今回私は、河口側にカメラを向け、佃島に建つ高層マンションと、屋形船が作る光跡を一緒に撮影してみました。
長時間露光
ふだんですと、シャッタースピードを30秒のインターバルタイマーで撮影しますが、今回は、購読している雑誌にアイディアが出ていたので、露出時間を5分間にして撮影してみることにしました。
先に申し上げると、私の持っているND64ではかなり暗すぎました。ND8とかND16とかそのくらいで十分だったかなーと思います。
撮影機材
今回私が使用した機材は、ニコンのD850、タムロンのSP24-70mm F/2.8 Di VC USD G2、ケンコーのLotus ND64フィルター、ニコンのタイマー付きレリーズ、MC-36A、ベルボンのSherpa 645 Ⅲというスリーウェイのアルミ三脚です。本来であれば、カーボンファイバー素材の三脚のほうが振動に強く、橋の上など揺れやすいところでは、非常に有用なのですが、今回は、スリーウェイの雲台が使いたかったので、Sherpa 645 Ⅲを使って撮影してみました。また、先にも述べましたが、私が使ったND64では暗すぎるため、ND8とかND16とかそれくらいのフィルターを用意するといいかと思います。
MC-36Aの説明書によれば、タイマーレリーズを使う場合にはカメラにMC-36Aを接続して、カメラの電源を入れてから、以下の手順を踏む必要があります。
- マニュアルモード
- シャッタースピードはBulb
- インターバルタイマーはオフ
- フォーカスモードはマニュアル、またはAF-C
- レリーズモードはS
カメラを上記の設定にして、MC-36AをLONGという項目を5分にし、Nは1。私はDELAYを3秒にしましたが、このあたりはお好みで大丈夫です。触ったのはこのあたりだけ。MC-36Aを使ってインターバル撮影をする場合にはINTVLという項目にも数字を入れないといけませんが、今回は一発撮りということで、この部分は無視しました。
永代橋に到着したのは日も暮れた夜7時半くらいでした。タイミングはちょっと逸した観はありました。というのも、なかなか船が通りません。このあたりもちょっと事前に調べておく必要があるのかもしれません。どの時間帯が一番船が通るのか?このあたりは非常に重要になります。現場には1時間ほど滞在しましたが、船の通る数が少なくて、ちょっと派手さに欠けます。
こんなかんじ↓↓↓
設定
ND64をレンズに取り付けて、ファインダーをのぞいても、暗くてよく見えません。マニュアルフォーカス、手ブレ補正をオフにし、レンズのメモリが無限遠のマークのところになっていることを確認して、とりあえず一枚撮ってみましたが、ISO100、シャッタースピード5分、F18だと暗すぎてほとんどなにも見えないかんじでしたので、ISOを640まで上げ、シャッタースピードも7分30秒に延ばしました。F値はF18のままにしました。ホワイトバランスもオートホワイトバランスから電球に変えて撮ってみました。レリーズの設定と併せて設定はこんなかんじです。
- マニュアルモード、マニュアルフォーカス、手ブレ補正オフ
- ISO640、SS7分30秒、F18
- ホワイトバランス電球
比較明合成
長時間露光することにより、キレイな光跡を撮ることができましたが、時間帯に問題なのでしょう、派手さに欠けます。ということで、5枚を比較明合成しました。
比較明合成↓↓↓
だいぶ見栄えが変わりましたが、もうちょっとですね。何回か通う必要がありそうです。時間帯とかを気にしつつ、また改めて撮影してみたいと思います。
まとめ
夏ですが、日が落ちると夜風は涼しく、上着があったほうがいいですね。また、橋の上ではわりと強い風が吹いていたりしますので、レンズの交換や、フィルターの交換などは不要であればやらないほうがいいと思いますが、必要に駆られるのであれば、慎重に。川にポチャンなんてなるとかなりショックですし、ファインダーにホコリが入ってしまったりすると入院修理となり、お金も時間もかかりますので、ご注意ください。